• Hisano Bell

パナマ運河へクルーズの旅  (その1)

Updated: Nov 25, 2020


91歳の母クルーズ船のレストランで

「クルーズの旅」の話を当時もうすぐ91歳になる母に話をしたら、いつもの如く、「そんな所へ行きたくない。」と言うかと想像していたのとは反対に、「面白そう!じゃ、行ってみるか!みんなを驚かしてやろう!」とか言って、本人はその気になっている。つまり、大型船の中にズーと寝泊りするので、歩くのに多少不自由を感じている母にしてみれば、楽チン、楽チンの旅。「船の中を歩くのなら、何とかなるだろう。。。最悪の場合には車椅子もあるし。。。」という事らしい。

コーラルプリンセス号

母は日本在住時に遊覧船に乗ったことはあったけれど、クルーズの旅などはしたことがない。私も、「船の中でズッーと寝泊りじゃチョッと退屈だよね」とか思って、これまでクルーズの旅を進められても、どうしても行く気がしなかった。ただ、91歳になる母が行きたいというのであれば、簡単に「駄目」とも言えず、「じゃ、やってみようか。」ということで、2 月末にコスタリカを訪問することになっていた姉と母と私と三人で「パナマ運河のクルーズの旅」を選ぶことにした。これは、ズッーと前から「パナマ運河に絶対行っ てみたい!」という姉の強い希望を叶えたいという理由からだ。その決断をしたのが、2012年12月の中旬。

   自分達に必要な事というものは、当然の如くスムーズに運ぶもので、何と、私達の住んでいるアテナス市に、これまでクルーズの旅を50回ほど経験しているアメリカ人友人Laurel Carpenterさんが住んでいて、彼女はクルーズ専門の旅行代理店を経営している。(http://tardistravelagency.com/) 早速、彼女に旅の手配を依頼した。姉の旅行日程表や私のバケーション・レンタル事業(www.vrbo.com/206308) の日程を考慮しながら選んだのが、3月7日から3月17日まで10日間のパナマ運河クルーズの旅だった。 船の名はCoral Princess、1900人乗りの中型船らしい。(Coral Princess: Voyage #6307 in 2013) 。行きも帰りも米国フロリダ州にあり、クルーズ船の出入りや、デズニー・ワールドで有名なフォート・ローダデイル港町(Fort Lauderdale)なので、私達3人はコスタリカからわざわざFort Lauderdaleまで空の旅をすることになった。2月28日に米国経由でコスタリカに到着した姉は、再度、米国に戻ることになったが、そんなことは何のその、期待感で一杯のようだった。

   クルーズ予約の依頼から実際の旅行までの間、旅行保険、飛行チケットの手配、クルーズ船チケットの手配、手荷物預かりチケットの手配、手付け金の支払い、残金全額支払いと、すべき手続きの数は多かったが、依頼した旅行代理店のLaurelがすべてをしてくれたので、私達はただのんきに、何の心配もせず、期待感で舞い上がっていた。

私達の乗ったコーラル・プリンセス号

3月6日の夜サンホセ空港にタクシーで行き、7日の午前1時に離陸、Fort Lauderdaleには同日の朝方5時半位に到着する予定だった。私はコスタリカに移住するまでは通訳をしていたので、旅にはずいぶん慣れていると自負していた。でも、旅慣れしていない母や姉のことも考え3月6日の夜、本来なら11時でいいのに、10時ちょっと過ぎに空港に到着し、出航税を払い、Spirit Airlinesのカウンターに行った。私のチェックインはオッケーで、姉のもOK。

ところが、カウンターの受付嬢曰く、”Your mother cannot go onboard, today.” “Why not?” “Because she has not been registered at the ESTA.” “What? Why does she need such a thing? She lives here in Costa Rica full time, and she is only going through the US as a transit passenger. Besides, any Japanese person can go to the U.S. as a tourist without a visa for up to 3 months, according to the treaty between Japan and the U.S., right?” “No, she has to be registered at the ESTA with payment of $14.00, which is valid for 2 years. Because she has not done it, she cannot fly today, unless you will register her now and pay for it, and get the registration number. If you do that before you take off, you can show it to me at the terminal. I will be there.” “How can I do that?” “You can do it online,” “But, where can I be online?” “At the coffee shop on the second floor.”  つまり、どういうことかと言うと、母は日本人なので、米国入国するにはESTA (Electronic System for Travel Authorizationの略)こと、米国政府による電子渡航認証システムに登録をしていないと米国に入国できないということなのだ。たとえ、入国が単なる乗り継ぎに必要な短時間の間でも必要だそうだ。これは、2009年1月12日に導入されたという。(詳細はhttp://www.gov-online.go.jp/useful/article/200901/5.htmlを参照のこと)

ESTA番号を旅券しっかりと貼る

コスタリカに来てからバケーション・レンタルのホテル業と改装工事に明け暮れ、昔のように頻繁に旅行をしなくなった私はそれを聞いてビックリ仰天。ただ、姉はESTAのことは知っており、今回も昨年12月の段階でESTAに登録していたのでOKだった。今回のクルーズの旅を、最も期待していたのは母だったので、何とかしないと。。。ということで、2階の喫茶店に行ってWiFiでネットにつながろうとしたのだが、つながらない。店員に聞いたら、”Yes, you can go online.”と何も調べもしないで生返事。そこで、何度か試したが、ぜんぜんつながらない。既に夜中の11時近くになってる。再度、店員に聞いたら、"Yeah…probably the Internet is down.” と、悪気のない平気な顔をして、店員同志でぺちゃくちゃと話している。私は真っ青になって「どうしよう。。。このままじゃ、母だけでなく、私達皆が行けなくなる。。。」と頬が引き攣る思いだった。

私達を救ってくれた女神の携帯!

ネットが駄目。。。待てよ?でも、携帯電話がある!そこで、私は夜中11時過ぎなのに、代理店のLaurelの自宅に電話をした。”Hello!”と彼女が電話に出てくれた。その時は、彼女が天使に思えた。とにかく、事情を説明し、ESTAのサイトに入り、母を登録して欲しいと彼女に依頼。彼女は私の情報をもとに数回試した後にようやく母を登録することができた。あの時の待ち時間の長かったこと。。。「行けなくなったら、どうしよう。。。」と一瞬、目の前が真っ暗になってしまった。が、そこには、天使Laurelがちゃんとついてくれていた。早速、三人でターミナルに行き、あの受付嬢に登録番号を見せ、母も機内に搭乗することができた。

クルーズにのる前の3人のお上りさん.

このような状況をその都度、その都度、現場で母に簡単に説明はしたのだが、母は私に全面的な信頼を寄せているらしく、全く心配をしている気配がなく、のんきなものだ。でも、見方によっては、事の重大さ〔あくまでも想像に過ぎないのだが〕をあまり話しをしても、結果が良くなるという保証がないので、適当に流す方が利口なのかもしれない。というようなことは、コスタリカに来てから学んだ知恵だ。とにかく、ここでは、小さいことは気にしないし、どんな嫌なことでも、”Pura vida!”とか“Vaya con Dios!”とかの言葉を聞いていると、どうでもいい様な気になってくるから不思議だ。

今回も、朝方の飛行の旅で半分居眠りしながら米国の出航港Fort Lauderdaleに着陸した時には、ESTAのことはすっかり忘れてしまっていた。 「あきらめさえしなければ、奇跡(miracle)は必ず起きるものだ。すべてにおいて。」ということを実感した一夜だった。


実際のCoral Princess Cruise Trip to Panama Canalについては次回をお楽しみに。

これは、「喜々姫コスタリカ冒険記」に2013年7月13日に投稿されたものの再投稿です。


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